多彩な魅力を"着地型"で(1) 豊田市で未来と歴史を体感
愛知県は県内各地の多彩な魅力を市場に投入するべく着地型旅行を推進している。それを旅行商品として具現化させるため、県は観光商品企画などで地域振興・活性化に実績を持つ観光販売システムズ(本社・愛知県名古屋市)に2015年度「地域旅行商品総合支援事業」の業務を委託。旅行商品造成に生かしやすい企画商品を設定し、全国の旅行会社に利用を呼びかけている。
このほど発表した16年度上期の個人型・団体型向けの旅行企画は豊田、瀬戸、新城の3市を対象に設定。いずれも16年4月からの設定で、まち歩きや周遊で地域の個性を体感できるプランになっている。
とよたエコフルタウンと宿場町・足助
トヨタ自動車のおひざ元である一方、歴史風情ある町並みと自然も魅力の豊田市。今回はその魅力を「未来」と「歴史」という両極面から商品化した。
「未来」は、市やトヨタ自動車の協力でエコ体験ツアー「ミライの乗り物でミライのフツーを体験しよう」を個人向けに設定。低炭素社会モデル地区「とよたエコフルタウン」で、立ち乗り型モビリティ「ウィングレット」や超小型電気自動車COMS「Ha:moRIDE」を体験したり、水素自動車の燃料を精製する「水素ステーション」のバックヤードツアーで未来の暮らしに触れる2時間だ。
販売価格は大人900円、高校生以下500円。地産地消レストラン「ホガラカ」のドリンク券も付く。
一方「歴史」は、足助の宿場町としての歴史に迫る「国重伝建地区・塩の道さんぽと戦国の山城・足助城」。紅葉で知られる足助だが、紅葉の時期以外の魅力創出に取り組んだ。
豪壮な町家や閑静な小路など古い町並みをボランティアガイドと歩き、レトロなボンネットバスで、発掘調査に基づいて整備・再現された足助城へ向かうという情緒豊かなツアー。団体企画への組み込み専用商品となっている。
大人1300円、小人1千円。