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伊東市―山を丸ごと焚きあげ「大室山の山焼き」

豪快に丸焼け

標高580メートルの山を丸ごと焚きあげる大室山(伊東市)の山焼き。700年の伝統がある大室山の山焼きは、かつては農家で使うススキを育てるための山仕事の一つだった。今はススキの需要はないけれど、ススキで覆われた大室山の柔らかな山容を守るため、そして伊東の春の風物詩として毎年2月の第2日曜日に行われている。雨天・荒天の場合は、翌週に順延されることがある。

今年の山焼きは2月9日。まず午前9時30分から山頂お鉢焼きを行い、全山焼きは正午から。麓から一斉に点火する。東京ドーム約20倍ともいわれるすすきの山がわずか30―40分で豪快に丸焼けになるという。観光客の点火も先着順で受け付ける。

大室山

山が豪快に炎に包まれる

山焼きからひと月もすると灰の下からススキが芽を出し、大室山を再び若草色に変えていく。

大室山は約4千年前に噴火した火山。そのとき流れ出た溶岩流は断崖絶壁の海岸線が連なる城ヶ崎海岸(伊東市)をつくりあげた。

山頂には周囲約1キロの火口がありハイキングが楽しめる。山頂までリフトで登ることができる。富士山の眺めも素晴らしい。

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