日本の山村の原風景 津南・秋山郷―秘境に息づく文化
12/10/01
文人・鈴木牧之が世に知らしめた「日本の秘境」
秋山郷は日本最長の信濃川の支流、中津川上流に位置する越後7集落と信州5集落の総称。雑誌「旅」の企画で「日本の秘境100選」に選ばれている。今から約180年前、江戸時代の文人、鈴木牧之が「秋山記行」で秋山郷をはじめて世に知らしめた。
津南町の中心から国道405号へ進み、秋山郷の入口となるのが見玉不動尊。目にご利益があるといわれ、煎じて飲むと眼病に効くというメグスリの木がある。境内入口には杉の巨木がそびえ立ち、本堂へ登る石段に沿う岩石の間を流れ落ちる清水は各所に滝をつくり、真夏でも涼しさを感じさせてくれる。
秋山郷には「新潟の橋50選」に選ばれた猿飛橋、見倉橋、前倉橋がある。これらの橋と中津川の渓谷美が評判で、新緑と紅葉の時期には多くのカメラマンや観光客が訪れる。
結東という集落にある石垣田は東日本では珍しいとされ、その美しい景観から「全国農村100選」に選ばれている。町内には結東の石垣田保存会が設立され、田植え体験ツアーやトレッキングなど、季節ごとのイベントを用意し、石垣田に注目してもらい自然と親しみながらその景観を守っていく活動も盛んに行われている。
長野との県境にある大赤沢の蛇渕の滝には言い伝えが残る。その昔秋山郷の熊獲り名人がこの付近に熊を追ってきて、川にかけられた丸太を渡り終え、ふと後ろを向くと、丸太ではなく大蛇であった。狩人は、恐ろしさのあまり一目散に山道を逃げ去ったいうことで、以来この滝は「蛇渕の滝」と呼ぶようになった。
自然豊かな秘境の地は、特色ある生活文化や芸能も生み出した。カラムシなどの繊維で編んだ縄文時代の衣服「アンギン」や、昔から唄い継がれてきた「のよさ節」は今でも大切にされている。秋山郷には先人たちが築いた生活の知恵や文化が今でも息づいている。
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