松崎町が誇る日本一 「鏝絵」と「桜葉」
12/02/20
「天才」入江長八の鏝絵を常設展示 長八美術館
伊豆の長八美術館。「鏝(こて)で伊豆長が日本一」と讃えられた松崎出身の左官、入江長八の鏝(こて)絵を常時50点以上展示している。
漆喰彫刻、漆喰芸術とも称される鏝絵。もとは左官が施主に対する漆喰仕事のお礼として土蔵や母屋の壁などに残したものだが、施主側が希望し着色した漆喰で外壁を装飾することもあった。
江戸末期から明治にかけて、そうした職人仕事を芸術の域にまで高めたのが入江長八だ。長八の作品は、松崎町にある国指定重要文化財岩科学校でも見ることができる。
長八美術館では漆喰鏝絵の普及にも努めている。全国漆喰鏝絵コンクールは今年で13回目。優秀作品は長八美術館に展示される。
また、春休み期間の3月24日―4月3日までは鏝絵体験教室を開催する。美術館職員が指導し、鏝絵を作成・着色し、オリジナルの作品を作ってもらう。体験は約1時間30分から2時間程度で、最終受付は15時まで。料金は1人1千円。
長八美術館は年中無休で開館時間は9―17時。入館料は大人500円。中学生以下は無料。
問い合わせは、伊豆の長八美術館 電話0558―42―2540まで。
桜葉生産日本一 加工場見学も
松崎町は、桜餅を包む桜葉の生産量日本一で、全国の7割を占める。さらに隣の南伊豆町と併せるとシェアはほぼ100%というからすごい。
町内には原料となるオオシマザクラが広く栽培されている。葉は5月上旬から採取され、通常「三十石樽」という大きな樽で塩漬けされる。1樽に付け込まれる桜葉は200万枚に及ぶ。鮮やかな緑色の桜庭は約半年漬け込まれるとベッ甲色に漬け上がり、全国に出荷されていく。
町内には、都合がつけば事前の予約で、桜葉漬けの作業工程や水洗いし出荷していく様子を見学させてくれる加工場もある。