キクラゲ、ハラルビーフで地域貢献 頑張る人吉の企業
15/01/27
新しい挑戦で未来拓く
人吉市周辺では地域貢献を主眼においた企業が頑張っている。
キクラゲの生産量日本一を誇る共栄精密熊本(下田政寿社長)。人吉市の誘致企業として半導体部品、電子精密部品などの検査・加工を行ってきたが、2010年から新規事業としてキクラゲの菌床製造、栽培に取り組んでいる。
そのきっかけは08年のリーマンショック。半導体事業が業績不振に陥り約3分の2の従業員を解雇したが、地元でお世話になった人たちを少しでも残し、なんとか工場を維持できないかと考えた結果、競合他社が少ないキクラゲの菌床製造に踏み切った。
現在では生産量日本一を誇るまでに成長。キクラゲは清流山水花あゆの里の朝食として提供されている。
ゼンカイミート(羽田昭二社長)は九州産の牛肉を九州内で加工し、全国の消費者へ販売している会社だ。
同社では昨今インバウンドの受入でしばしば話題になるハラール認証(インドネシア)を12年に国内で初めて取得。イスラム教の戒律に沿った九州産の牛肉を提供している。またマレーシアハラルコーポレーション(東京都港区)の認証を受けて「ハラルビーフ」の販売も手がけている。
同社は「我が社が自信を持って提供する九州産の牛肉を海外の人たちに味わってもらいたい」と話し、人吉から世界を見据えた展開を考えている。