新島八重と縁深い徳富蘇峰(2) ゆかりの施設点在
13/05/28
記念館や石碑をめぐる 宿泊した旅館も
「水俣市立蘇峰記念館」は、淇水文庫(旧水俣市立図書館)が前身で昭和5年に開館。昭和58年に現在の「蘇峰記念館」となった。展示品の多くは蘇峰の寄付によるもので、蘇峰・蘆花兄弟の蔵書や遺品など約2千点を収蔵・公開している。
なかでも蘇峰が27歳で発行した「国民新聞」や出世作で明治のベストセラーとなった「将来之日本」のほか、蘆花の水彩画や勝海舟の書などは見もの。
蘇峰の写真も多数残っており、24歳の時撮影された1枚は来訪者から「人気アイドルのよう」と言われる。入館料は無料。開館時間は9時―16時30分。休館は月曜日(祭日の場合は翌日)。
湯の児温泉の宿泊施設「湯の児 海と夕やけ」には蘇峰が昭和27年に宿泊した部屋が残されており、現在は少人数向けの会食場として利用されている。
また蘇峰の記念碑は水俣市内に10ほどあり、月2回ほぼ1日かけて歌碑を案内するツアーも行われている。主なものを紹介すると、袋天満宮にある「蘇峰筆塚碑」は蘇峰の筆墨を集めて供養したもので、陣の坂「公徳の碑」は薩摩街道沿いにある。亀嶺峠の「萬寿山碑」からは天草、島原、阿蘇、霧島を一望できる。福田農場にも2つの記念碑が建っている。
このほか蘇峰夫妻の墓や、湯の鶴温泉には蘇峰が命名した「清音橋」もある。
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