新島八重と縁深い徳富蘇峰(1) 水俣出身の歴史家
13/05/28
復元生家に貴重な資料
今年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公・新島八重(会津時代は山本八重)。彼女は幕末の戊辰戦争で会津を守るために銃を取って戦い、その後、同志社創立者の新島襄と結婚。襄とともに新時代を開いた。
この新島襄、八重夫妻との関わりが深かったのが、水俣出身の歴史家でありジャーナリストの徳富蘇峰だ。
蘇峰は同志社英学校の学生時代、八重のことを「頭と足は西洋、胴体は日本という鵺(ぬえ)のような女性がいる」と非難したが、襄の臨終の際に過去の非礼を詫び、八重と和解している。その後、八重への協力を惜しまなかったという。京都市左京区若王子山の同志社墓地にある八重の墓碑名は蘇峰の揮毫。それだけでも、八重との関わりの深さがわかる。
明治から昭和に渡って言論界に大きな影響を与えた蘇峰だが、水俣には生家や記念館、記念碑などゆかりの施設が点在している。
「徳富蘇峰・蘆花生家」は、兄弟が幼少時代を過ごした家が復元され一般公開されている。館内は当時の商いの様子がわかるようになっており、著書や遺品など兄弟の資料が展示され、専属のスタッフがガイドする。
生家内には「近世日本国民史」や「将来之日本」など著作200冊のほか、政治家や軍人、文化人など各界の要人からの手紙が4万7千通所蔵されている。入館料は無料。開館時間は9―16時30分。休館は月曜日(祭日の場合は翌日)。
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