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話題満載―島根施設情報　由志園・白石家・佳翠苑皆美・島根ワイナリー

12/04/16

「人参方」来年秋、復元へ　由志園

年間30万人の来園者がある島根県松江市の「由志園」は、大輪の牡丹や四季折々の花が鑑賞できる池泉（ちせん）回遊式の庭園で知られる。

由志園がある大根島は日本で有数の薬用高麗人参の生産地。数百年の歴史に裏づけされた産業遺産の継承を目的に同園では、２００９年に農業生産法人を設立し、人参方築２００年の節目に当たる２０１３年10月に、雲州人参（高麗人参）を集荷・加工・販売する「人参方」を復元する。

人参方の「方」とは役所のことで、１８１３年（文化10年）に薬用高麗人参を集荷・加工・流通させる拠点として松江天神川沿いに新築したという記録が残っている。

人参の栽培は江戸時代に松江藩が藩財政立て直し策として始め、戦後に再び栽培が盛んになったが、現在では栽培農家が減少。転換期を迎えている現状から人参方の復元に踏み切った。

今年10月に第１期工事、13年10月に第２期工事を竣工。高麗人参加工場や資料展示ゾーン、牡丹直売所・牡丹製品加工のほか、フリーゾーンの整備と郷土土産売場、大根島産そば処・食のイベントゾーンを設ける。

同園では四季折々の花を楽しめるほか、神楽の上演も行うなど園内でゆっくり時間を過ごすことができる。

また、４月１日から松江市と境港市を結ぶ路線バスの運行で、ちょうど中間地点にあたる由志園に停留所が設けられた。バスは１日７便運行。ＪＲ利用のお客の利便性が向上し、由志園から松江まで25分、境港まで16分。料金は松江から由志園まで大人７００円。

人参方の復元予想図

洋ダイニングを３月にオープン　白石家

玉造温泉の白石家は３月25日、オープンキッチン・レストラン「ダイニングＭＡＧＡＴＡＭＡ」をオープンした。和と洋の２つのしつらえで調理場を眺めながら、出来立ての料理を味わうことができる。

新ダイニングは、２階にあった３つの宴会場を改築した。玉造のシンボル勾玉をシンボル的に採り入れ、格子の間仕切りや家具は木製品を用いている。照明や備品もこだわりモダンな空間を演出した。席数は全１２０席で、洋が53席、和が67席。すべてイス・テーブル席とした。

基本的に食材はできる限り地元産を用いている。夜は和会席料理を主とし、焼き物や揚げ物は作り立ての料理を出すほか、茹がき立ての生そばを提供。オープンキッチンを前面に打ち出す。

朝はバイキングスタイルで、和食を中心にしたメニューをそろえる。だし巻き卵、天ぷらなどはオープンキッチンで作り立てを出す。

白石家の洋ダイニング

ダイニング、客室、ロビーをリニューアル　佳翠苑皆美

島根県玉造温泉の佳翠苑皆美は、ダイニングの新設や客室のリニューアルを進めている。

「旬の宿りダイニング『穀厨（こくり）』」は、西の館飛天に併設していた宴会棟を建て替え２階部に７月10日にオープンする予定だ。蔵をイメージした４―６人が利用できる個室スペース14室、天井を高くとり広々とした空間のダイニングホール35卓、庭を眺めながら食事が楽しめるダイニングテラス６卓の３タイプ約１８０席を設ける。中央部にはオープンキッチン、釜炊きのおくどさんを備える。焼き物などメーン料理はオープンキッチンで調理し、出来立てを配膳する。朝食会場にもなり、地元食材を用いた50―60種類の和洋食を用意しビュッフェスタイルで提供する。

客室では、西の館７階にツインベッドを配したモダンタイプの和室７室を２月１日にオープンさせた。８階部の伝統的な数奇屋づくりの５室と合わせ、「ときの宿り天（あま）ゆら」として売り出している。

また、東の館瑞光では３月から、全35室をリニューアル。和室10畳に広縁がついた開放的な部屋で、５月下旬に全室のリニューアルを完了する。

瑞光のリニューアルオープンに合わせて、館内全客室にスイーツとお茶のセット「茶甘露」を用意する。地元ブランドのラフカディオコーヒーやハーブティーなどが選べる。

そのほか、７月上旬にはロビーラウンジもリニューアル。アメリカの日本庭園専門誌で10位に選ばれた庭園を全面にアピールし、チェックイン時などにお茶を提供、異日常へ導く演出を行う。