軽快さと豪快さ誇る石見神楽 島根県西部一円で鑑賞(2)
出張上演や夜神楽の毎日公演 奉納鑑賞ツアーも
石見地方で神楽を鑑賞できるのは以下の通り。
今年1月から来年3月31日までの期間限定で行われているのが「石見神楽 出張上演制度」。通常は5万円以上かかる石見神楽社中の出張上演が1万円出せば宿泊している宿で見ることができる助成制度を導入。宿で宴会を楽しみながら“プライベート神楽”を鑑賞できる。
上演時間は約1時間で、2―3の演目を用意している。対応できる施設は三好家、島田家、サンパレス、渡辺旅館、荒磯温泉、大谷温泉、多田温泉、匹見峡温泉。
今年の9月に開催する予定になっているのが「まるごと石見神楽の夜まつり」。イベントや神楽大会で上演されるようになったため、時間の都合上、台本より短縮された形で舞われるようになった石見神楽。石見神楽の真髄を知ってもらおうと30近くある演目を一昼夜ノーカットで上演する。万葉公園、もしくは上演可能な会場を現在検討中。
また、益田市観光協会では6月9日19時から10日19時までの24時間をかけて「24時間古典石見神楽堪能鑑賞会in益田」を実施する。
同会も「まるごと石見神楽の夜まつり」と同様、ステージでの上演がイベント時間の都合上台本を短縮して演じることが多くなったため、内容をカットしない神楽を演じたいという演者からの希望で実施。益田市内の神話会(13社中)が集結して益田市美都町のさくらドームで行われる。
料金は前売1500円、当日2000円、小中学生500円(いずれも予定)。
「奉納神楽鑑賞ツアー」は、神社で地元の人たちと肩を並べて本物の神楽を鑑賞するもの。本来、石見神楽は神社の神楽殿で1年の無事と収穫への感謝を氏神に捧げるために奉納されてきた。
その伝統は現在も引き継がれ、毎年10―11月に夜を徹して行われる。昨年10月に市外のお客を対象にモニターツアーを実施し高評価を得たことから、今年度もツアーを計画中。鑑賞ツアーは10―11月に益田市内の神社で20時から1時ごろまで行われる(見学は22時30分まで)。
「石見の夜神楽 毎日公演」は、益田駅前ビルEAGA3階で夜神楽を毎日上演するもので、神楽社中から演目の紹介があり、初めて神楽を見る人でも気軽に楽しめる。
期間は7月1日から8月31日。時間は20時から21時20分。料金は500円(10人以上の団体は400円)。神楽グッズが当たる抽選会も行われる。
「石見の夜神楽 定期公演」は、益田市の芸術文化センター「グラントワ」で毎週日曜日の夜に上演。益田市内の社中のほか益田市外からも多くの社中が訪れる。時間は19時から20時40分。料金は500円。
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