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「信越自然郷」浸透図る 新幹線飯山駅周辺9市町村がタッグ

スノーとアウトドア・アクティビティの宝庫

「信越自然郷」のど真ん中に2015年3月、北陸新幹線飯山駅が開業する。待望の新幹線開業に周辺地域の市町村、観光関連事業者は大いに盛り上がる。首都圏はもとより北陸、関西から多くの観光客が訪れる可能性があるからだ。

ただし、知名度抜群の長野駅から新幹線でわずか10分ほどの飯山駅にどうやって観光客を降ろすのか。飯山駅周辺の9市町村が出した答えは広域観光だった。周辺9市町村は広域観光連携会議を設立し、「信越自然郷」の名称で新たなエリアブランドの構築と浸透を目指している。

思い切って新駅の名称も信越自然郷だったら、よかったのにと思う。名称の露出度は飛躍的に高まり、頻繁に北陸新幹線を利用する乗客に信越自然郷がどこにあるかを知ってもらえる。

信越自然郷を構成するのは、飯山市のほか飯山駅から20キロ圏域に位置する長野県の中野市、山ノ内町、信濃町、飯綱町、木島平村、野沢温泉村、栄村と新潟県妙高市の9市町村。すでに年間1130万人が観光で訪れている。

新たなエリアブランドの誕生に長野県の期待も大きい。今年、世界水準の山岳高原観光地を目指すと宣言した長野県は、信越自然郷を白馬エリア、木曽エリアとともに、3つの重点支援地域の1つに指定し、世界水準に向けての支援に力を入れる。

4月26日に野沢温泉で開かれた観光シンポジウムでは阿部守一・長野県知事が同エリアへの期待と魅力を力説した。

「信越自然郷はスノーとアウトドア・アクティビティの宝庫です。4シーズン、手ぶらでアクティビティが楽しめるエリアの構築を県としても支援していきます」

野沢温泉スキー場や志賀高原スキー場など域内に大小40を超えるスキー場や、全長80キロの信越トレイルがあることを強くアピールし、レンタルグッズの充実や旅行荷物を飯山駅から宿泊施設へ移送する仕組みの構築などに意欲を示した。

同広域観光連会会議会長の足立正則・飯山市長も「飯山駅にアクティビティのショールームをつくりたい。2次交通として駅から各市町村へのシャトルバスの運行と、観光周遊バスの拡充にも取り組む」と情報提供のワンストップ化と域内移動の拡充を約束した。すでに花を巡る観光バスの運行が始まっている。

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