観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

香川版「熊野詣で」へ 東かがわ・水主三山

地元信仰の地へハイキング

香川県東かがわ市に、熊野三山に見立てられた「水主(みずし)三山」がある。虎丸山(標高417メートル)、本宮山(346メートル)、那智山(271メートル)の総称で、三山のほぼ真ん中には水主神社が鎮座する。山、社ともに地元では古くからあつく信仰されており、知る人ぞ知るパワースポットでもある。

水主神社は、奈良時代よりも前に創建され、倭迹々日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)を祀る。百襲姫は弥生時代に倭国の争乱を避けてこの地に居を定め、日照に苦しむ人々のために雨を降らせ、水源を教え、米作りを助けたという。落ち着いた佇まいの境内だ。

本殿に向かって左手、苔に覆われた石坂が続いている。木立ちの中に続くその坂に足を踏み入れると、それまでの空気と異なるように感じる。神域あるいは霊的な世界に近づいたと体感する人もいるらしい。坂を登りきると、小さな祠が建つ。祠は井戸を祀っており、水が汲み上げられる。超軟水と言っていいようなやさしい口当たりの水。この水は、水主三山に降った雨水が長い年月をかけ、ちょうど漏斗のようにここで湧き出しているものなのかもしれない。

水主神社

水主三山ハイキングの中核をなす
水主神社

三山はいずれもハイキングコースが整備されている。そのうちの一つ虎丸山は、一部で急登はあるものの途中で瀬戸内海や小豆島の眺望がいい。山頂には阪神タイガースの球団旗が飾られ、タイガースファンの聖地化?している。本宮山の頂上には「くじら石」と呼ばれる巨岩がある。

東かがわ市ニューツーリズム協会では水主神社や水主三山のガイドツアーを随時実施している。問い合わせは電話0879―26―1267。

四国香川 旅のおすすめサイト

購読申し込み
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ