まちのど真ん中に観光を据える 上天草「新春初夢鼎談」(5)
天草を観光独立国家に
千原 観光というフィルターを通した観光地域づくりによって上天草ブランドを確立したいと思います。松島オルレコース沿いにある小学校の5年生がコース脇の田んぼで田植えや稲刈りをしています。子どもたちに観光をもっと身近に感じてほしいという思いから始めました。やはり、脈々とつながっていく観光人を育てることが大事で、観光地域教育みたいな取り組みをやっていかなければ人材が育たないと思います。市長が仰るように観光立市として、まちのど真ん中に観光を置いて、様々な産業に波及するようにしていきたいと思います。
―池田社長の初夢も聞かせてください。
池田 天草を独立国家にすることです。半ば本気で、そういう面白みのある地域の創生がこれから大事だと思うんです。観光は遊び心がないといけません。上天草を独立国家にするためには、市民全員が観光に携わっている雰囲気をつくらないといけません。それをするためには、子どもたちが自分の目で見て地域を誇りに思う作文を書いてもらい、市長が観光大使に任命する。これも遊び心ですが、市長から任命されたら、子どもは今後ずっと観光に対して気持ちが湧いてきます。
実は、それが地旅の原点なんです。自分のまちのいいところを子ども目線でつくる。大人の目線は来てほしい、売ってほしいというのが透けて見えてしまう。子どもの目線で我がまちのいいところを題材に着地型旅行を造ってもらうことなんです。子どもたちに伝えやってもらうことが10年後、20年後の上天草観光につながっていくんです。
千原 観光はやはり受け入れる側が楽しくなければ、いい商品ができるわけありません。
池田 1号橋を渡ったところに関所を作りましょう。入国審査のスタンプを押す。
堀江 入国管理局も用意しないといけませんね。子どもたちを巻き込むことで、郷土を忘れず、地元に残る子も増えるかもしれません。
池田 大きな遊び心で、ぜひ天草を観光独立国家にしましょう。