「海の京都」魅力を発信

各地に戦略拠点　観光圏認定で飛躍図る

丹後地方を含む京都府北部では「海の京都」を旗頭に地域振興を図る取り組みが進む。観光による地域活性化を図ろうと魅力を増強、全国に発信し、府北部の存在感を高めようというものだ。日本海に面した「もうひとつの京都」へ―。

「海の京都」事業は昨年、府と北部５市２町が「海の京都観光推進協議会」を設立してスタート。天橋立や伊根の舟屋の町並みなど観光資源をつないでブランド力を強化し、府北部を競争力ある観光エリアに育てることを目指す。

具体的には、観光の中心となるポイントとして各市町に戦略拠点を設定。丹後では舞鶴市が「舞鶴赤れんがパーク周辺一帯」、宮津市が「天橋立」、京丹後市が「浜詰・久美浜エリア」、伊根町が「伊根浦舟屋群」、与謝野町が「昭和モダン・シルクの里もてなしゾーン」を拠点に、景観形成や名物料理の開発、周遊ルートの考案などハード・ソフト両面で底上げを図る。宮津市は天橋立駅前広場を改修し来春完成予定で、伊根町は舟屋を生かした観光交流施設を計画している。

今年７月には観光庁から「海の京都観光圏」の認定を受けた。「平安の都人が憧れた桃源郷」をテーマに、旅行商品の開発を大目標に、５カ年計画で観光地域づくりを進める。

同協議会では現在、エリア内に点在する地酒の蔵元を観光資源と捉え、「酒蔵めぐり」をアピール。宮津市の天橋立ミュージアム「ちえのわ館」に紹介コーナーを設置し各蔵元の魅力を紹介するとともに、各蔵元の代表銘柄３種の試飲と地元名産のおつまみを５００円で楽しめる飲み比べセットを設定している。

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