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尼子の魂、安来に降臨 9月28―29日に戦国フェス/安来

出雲の誇りが月山富田城に蘇る

島根県安来市で9月28―29日、「戦国尼子フェスティバル」が開かれる。戦国時代、安来をはじめ山陰地方で一大勢力を誇った尼子氏末裔の一族が5年に一度の法要で集結。これを機に郷土の誇りとして尼子氏を顕彰し、まちづくりに生かそうという考えだ。

尼子氏は、安来市広瀬町の月山富田城を居城に、出雲から伯耆、因幡へ勢力を拡大。その後、毛利氏に降伏したが、家臣・山中鹿介が「願わくば我に七難八苦を与えたまえ」と三日月に再興を祈願した逸話は広く知られる。戦国ブームの中で鹿介ファンは多く、地元の誇りでもある。

市は尼子氏を慕う風土をまちづくりに生かすべく、法要にあわせてフェスを開催しており、今回で6回目。月山富田城跡などを会場に、一族の法要やステージイベント、特産市、野戦料理の賞味などが催される。山城がテーマのシンポジウムも開催予定。

フェスの目玉は武者行列。「出雲尼子を興す会」を中心に作成した手作りの鎧、兜など甲冑を身にまとった約300人の武者が月山富田城周辺を闊歩する。今回は鉄砲隊も登場、尼子氏が描いた戦国絵巻が現代に蘇る光景は必見だ。

戦国尼子フェスティバル

甲冑を身にまとった武者たちが闊歩
(写真は前回)

安来市には、来年の大河ドラマの主役・黒田官兵衛とのゆかりもある。戦国武将の福島正則に酒を強要され、名刀を手に舞を披露した官兵衛の家臣、母里太兵衛。その舞は黒田節のモデルと言われ、太兵衛は母の主家であった尼子一族の再興を期していたと言われている。その姓が示す母里は今、安来市観光課が立地する住所になっている。

問い合わせは、同フェス実行委員会事務局 電話0854―23―3200。

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