南伊勢町の新名物へ 「伊勢まぐろ」デビュー
13/09/30
漁協が養殖、市場へ 観光面でも期待
南伊勢町に10月、食の新名物が登場する。地元で育成されていた養殖クロマグロがいよいよ市場に出荷、「伊勢まぐろ」として本格的にデビュー。南伊勢観光の魅力向上への貢献が期待される。
伊勢まぐろの養殖は、三重県漁業協同組合連合会が地元漁業の活性化などを目的に株式会社ブルーフィン三重を設立、2011年に始めた。同町神前浦沖に設置したいけすで熊野灘近海などで獲れた稚魚ヨコワを毎年約3万匹育成する。それが順調に育ち、出荷初年度となる今年度は4千匹、来年度以降は約1万匹出荷する予定だ。
南伊勢町は国内の本マグロ養殖地としては最北に位置。国内の主要養殖地である九州より低い海水温や潮流が速い環境、こだわりの飼料で時間をかけてじっくりと育てることで、締まった身と上品な脂身を持ったマグロに育つという。釣り上げ、出荷も万全の態勢を敷き、市場に新鮮で上質なマグロを出荷する。
また、生産はブルーフィン三重、販売は漁連自体が行う。漁連主導の養殖マグロの出荷は全国初といい、流通・販売からマーケティングまで手掛けるそうで、観光など他産業との連携にも積極的に動く。
新しい地産地消の地域ブランドの初出荷は。伊勢神宮遷宮に伊勢志摩全体が沸く今年がベストタイミングといえそう。伊勢鳥羽志摩から南伊勢まで足を延ばしてもらい滞在、周遊を促すひとつの素材として、観光面での効果発揮にも期待がかかっている。
ブルーフィン三重が初出荷する「伊勢まぐろ」のお披露目会が9月14日、津市の津市センターパレスホールで開かれ、全国の市場関係者ら約100人が試食した。
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