山陰海岸ジオパークをめぐる 地球の造形美を観賞
12/11/19
”生きる地球”の迫力を体感 湯村温泉・鳥取砂丘もジオサイト
兵庫県但馬と鳥取県東部の山陰沖沿岸地域は世界ジオパークネットワーク加盟「山陰海岸ジオパーク」の一部。特異な景観は景勝地としてだけでなく、約2500万年前からの日本海形成から現在に至る歴史を伝え、地球のダイナミクスを感じさせてくれる。
実は湯村温泉も地質・地形環境の見どころ「ジオサイト」。湯村が属する「扇ノ山ジオエリア」は約100万年前の単成火山群である扇ノ山、その溶岩流で形成された上山高原があり、湯村の湯もこの環境が生み出した。
新温泉町・浜坂では国名勝・天然記念物である但馬御火浦が見どころ。柱状節理が見事な三尾大島や世界最大級の洞門「釣鐘洞門」が圧倒的な迫力で迎えてくれる。浜坂海岸では洞門・洞穴が続き、風光明媚な景観は「生きる地球の造形美」と言ってもいい。JR浜坂駅と諸寄駅にはモデルコースの案内板もあり、散策に活用したい。
鳥取県西部では、鳥取砂丘と浦富海岸もジオサイト。鳥取砂丘の歴史は約10万年前から。徐々に形成されていき、現代においては観光地として人気を博すまでになった。
浦富海岸は奇岩や洞窟といった海食地形が見る人の心をつかんで離さない。白亜紀―古第三紀の花こう岩類の地質が波で侵食・風化されたもので「島めぐり遊覧船」から間近で眺めても、整備された遊歩道を歩いてもその迫力は体感できる。
ジオ周遊では来年1月31日まで実施中のスタンプラリーに参加しよう。京都府から鳥取県におよぶジオサイト周辺の観光・温浴施設、道の駅に設置してあるスタンプを集めてまわると、スタンプ数に応じて湯村温泉のペア宿泊券、但馬牛などの賞品が当たる。
台紙はジオパークエリア内の観光施設や道の駅などで配布している。