にし阿波「心の原風景」旅プラン 箸蔵寺、妖怪村、祖谷平家伝説
徳島県西部、にし阿波観光圏。日本三大秘境の1つ・祖谷や数多くの伝説など地域固有の景観・文化を有し、その風土は訪れた人に懐かしさを感じさせる。同観光圏では、そんな「心の原風景」を旅のプランとして設定している。
アニマル・ミステリー 箸蔵寺の謎に迫るツアー
三好市の箸蔵寺は弘法大師開創の古刹。こんぴら奥の院としても名を馳せ、6つの国重文の建造物など見どころが多い。
箸蔵寺をより深く知るプランが「アニマル・ミステリーツアー」。本殿や護摩殿など各堂には装飾として十二支や魔よけの霊獣など動物の彫刻が精緻に施されており、これらをガイドの解説とともに探しながら巡る。
荘厳な建造物を眺めながら、数々の謎や伝説が残る同寺の謎を追究。なかでも本殿の烏天狗と大天狗の額は迫力をもって眼前に迫り、その神秘性を際立たせる。
毎週土日曜の13時開始。料金は1人2千円で、要予約。問い合わせは、三好市観光協会 電話0883―76―0877へ。
「怪遺産」妖怪村 三好市山城町、伝承の地を歩く
三好市山城町は古くからこなき爺や化狸など約50種の妖怪が伝承。世界妖怪協会から「山城・大歩危妖怪村」として「怪遺産」に認定されている"妖怪の里"だ。
同町では近年、妖怪伝説を生かした地域おこしが加速。道の駅・大歩危には昨年、住民手作りの妖怪人形が並ぶ「妖怪屋敷」がオープン。毎年秋には妖怪パレードがメーンの「妖怪まつり」が開かれ、「ひとつ目丼」など妖怪グルメも誕生した。10月29日にはウォーキングイベントも。
4―11月に実施されるツアーが「妖怪の里歩き」。こなき爺の石像をはじめ妖怪伝承の地を地元ガイドとともに訪ねて歩く。周囲の自然も楽しみながら山間のまちの妖怪文化を堪能できる。
6時間1人1800円、2時間30分同1200円。問い合わせは山城・大歩危妖怪村 電話0883―84―1489。
もうひとつの平家物語 祖谷の伝説を訪ねて
祖谷地域には、平家が壇ノ浦の戦いで滅亡した物語とは別の「もう1つの平家伝説」が伝わる。村人が語り継いできた伝説の謎に迫る旅へ。
伝説は、讃岐屋島で源氏に敗れた平家は、平国盛が安徳天皇を祖谷に匿い再興の機会をうかがったが、この地で没したというもの。国盛直系の子孫とされる「阿佐家」が現在まで続き、宝刀や「平家の赤旗」と呼ばれる旗が所蔵されている。安徳天皇御陵の栗枝渡八幡神社や平家の伏せ墓、国盛ゆかりの鉾神社などが伝承とともに残っている。
来年4月からはガイドツアー「もうひとつの平家物語」がスタート。宿泊拠点となる大歩危・祖谷温泉郷発着の約4時間のコース。土日はマイクロバス、土日以外はタクシーで、祖谷の平家伝説ゆかりの地をめぐる。
問い合わせは、●庵(ちいおり)トラスト 電話0883―88―5290。(●はたけかんむり、がんだれに虎)
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