女性の思い込め波間を進む「雛流し」　和歌山市加太

11/02/10

雛祭りゆかりの地の人形供養

和歌山市の雛祭り行事と言えば、加太の淡嶋神社で毎年３月３日に行われる「雛流し」。雛人形の供養をするもので、女性の成長と幸せへの願いが込められた神事だ。

同神社の御祭神・少彦名命（すくなひこなのみこと）と神功皇后の男女一対の御神像が男雛女雛の始まりとされ、雛祭りの語源も同神社の祭礼に関係するという説もあるなど同神社と雛祭りの関係は色濃い。境内には紀州徳川家から代々奉納された雛人形をはじめ、今でも全国から雛人形が寄せられる。

雛流しは、各地から女性が集い、幼いころから親しんだ人形に幸福への願いを託し、舟で海へ流す。全国から奉納された雛人形は本殿でお祓いされた後、白木の舟にいっぱいに乗せられ、雛祭りの歌に送られて波間を進んでいく。女性たちの思いがこもった人形が進んでいく姿を見ようと例年多くの人が参加する。

波間を行く白木の舟。
女性たちの思いを乗せて進む

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