城下町・宮津を歩く 通りに様々な町屋建築
10/12/03
城下町・宮津の基本構成は織田信長の命を受けて丹後入りした細川藤孝・忠興親子が建設した戦国時代当時から変わらず、それぞれの通りには格子戸や袖壁を持つ様々な町屋建築が今も残っている。
旧三上家住宅は、宮津城下屈指の豪商「元結屋(もっといや)・三上家」の屋敷が今に残るもので、国の重要文化財にも指定。外観は漆喰の壁で覆われ、屋敷内には座観式庭園などがある格調高い趣きを演出している。
このほか国登録文化財の「今林家」、300年以上の伝統を守り続けている「袋屋醤油店」など町屋の景観を楽しめる建築物が数多い。注目は「カトリック宮津協会」。外観はステンドグラスに輝くフランス風、堂内は畳敷きという和洋折衷の造りで、建立された明治29年当時では珍しい建築スタイルが異彩を放つ。
また、多くの寺院が点在することも宮津の特徴。市内の寺院建築で最大規模を誇る智源寺には天井画「紙本著色草花図」が、大頂寺には総漆塗りの荘厳な造りの本庄家御霊屋(おたまや)、与謝蕪村が3年半逗留し画業に励んだ寺院である見性寺には蕪村句碑があるなど各寺に個性的な見どころを有している。
歴史に裏打ちされた魅力をまち全体で醸し出す宮津。社寺や旧家などの建築物、史跡などから数多くの歴史文化を感じるまち歩きは奥深い。
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