すべては磯部温泉から始まった（2）　日本マラソンや舌切り雀も発祥

「安政遠足」と「便覧舎」

また、磯部温泉を発祥とするものはまだある。安政２年（１８５５）、安中藩主の板倉勝明が藩士の鍛練のため碓氷峠の熊野権現までの片道約29キロを往復させたのが日本最初のマラソンと伝わる。この「安政遠足（とおあし）」にちなみ、毎年５月の第２日曜に「侍マラソン」が実施されている。

明治時代開設の日本初の私設図書館「便覧舎」もあわせると、磯部温泉は日本初の三大発祥地なのだ。

昔話「舌切り雀」も磯部温泉が発祥。明治時代、児童文学者・巌谷小波が磯部に伝わる伝説から話を書き上げた。舌切雀のお宿磯部ガーデンにある巌谷小波の句碑にその歴史を見ることができる。

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