滞在で「現代湯治」 医療機関と連携でプランを設定
万病の湯のホルミシス効果を体感
古くから万病の湯として親しまれてきた三朝温泉が今、提案しているのが「現代湯治」。世界有数のラドン含有量を誇る泉質と地元医療機関とのタイアップを武器に、現代人に健康増進を提案する。
現代湯治プランは岡山大学病院三朝医療センター、三朝温泉病院と連携して設定。医療機関での健康療法に臨むメディカルチェックプランと、観光や温泉でリフレッシュしたい人向けのフリータイムプランがあり、旅館19軒が対応する2泊以上の連泊で三朝ならではの「保養リゾート」を楽しんでもらう。
メディカルチェックプランは三朝温泉病院での診察と各種療法を用意。温泉プール療法や鉱泥湿布などの対応が可能で、整形外科関係やリウマチなどのリハビリテーションを行う。
フリータイムプランは温泉入浴による湯治はもちろん、温泉街散策や小鹿渓での森林浴、サイクリング、周辺観光などを自由に組み合わせ、自然の中で好きなように時間を過ごすことで日ごろの疲れを癒してもらう。
滞在期間中に体験できる療法も充実。三朝温泉の豊富なラドン含有量で免疫力や自然治癒能力を高める「ホルミシス効果」を感じてもらう。
「ラドン熱気浴」はNPOみささ温泉「たまわりの湯」で。温泉の熱を利用した熱気浴室でゆっくり寝ころび、身体を温めるながらラドンを吸入することで、新陳代謝が高まり身体の免疫力や自然治癒力の向上を促す。細胞から身体を元気にしようと言うものだ。
ラドン熱気浴体験とたまわりの湯入浴セットで料金は1千円。毎週月、木曜日は休業。
三朝温泉宿泊客限定で体験できる「鉱泥湿布」は、腰痛や五十肩、股関節痛など疼痛疾患への効用で知られる。三朝温泉病院では温泉で80度に温めた鉱泥をタオルでくるみ、30分ほど患部を温める。料金は無料で、予約・問い合わせは宿泊旅館まで。
このほか三朝温泉には足湯や公衆浴場、飲泉場が点在しており、「浸かってよし、飲んでよし、吸ってよし」の三朝の実力を体感できる。
公衆浴場・飲泉場「株湯」は三朝温泉発祥地。楠の古木の根元から湧く源泉は今も現役だ。料金は大人300円、小人150円。
三朝温泉のシンボル的存在の河原風呂は公共露天風呂。無料で24時間入ることができる。足湯と飲泉場はすべて無料。
各旅館でも日帰り入浴ができるほか、入浴アドバイザー「ラヂムリエ」が効能や入浴方法を教えてくれるので健康増進のための温泉利用に有効だ。