日本遺産めぐる「三朝旅」(2) 六感治癒の地・三朝温泉
16/05/18
世界有数のラドン含有量 身も心も清め癒す
そして、三徳山参詣の拠点として役割を担ってきたのが三朝温泉。現在は観光の宿泊拠点として名高いが、その発見は三徳山参詣の際に白狼が温泉湧出を告げたという伝説が残るなど三徳山信仰との関わりは色濃い。
三朝の湯は世界有数のラドン含有量を誇ることで知られ、参詣時に身を清めるだけでなく古くから万病の湯として親しまれてきた。ラドンは新陳代謝を活発にし、自然治癒力を高める「ホルミシス効果」があることから、現代でも湯治場としての存在感を保ち続けている。
温泉入浴はもちろん、三朝温泉発祥の「株湯」や民俗行事「三朝のジンショ」、座敷芸「さいとりさし」、国登録有形文化財の「木屋旅館」など温泉地としての文化が観・聴・香・味・触・心の「六感」を癒すというのが、三朝温泉のストーリー。三徳山と三朝温泉が長い歴史で培ってきた風土により、現代の旅人に心身の洗浄と癒しを提供してくれる。