医療機関と連携し湯治プラン 三朝で「ホルミシス効果」体感
鉱泥湿布やラドン熱気浴
世界有数のラジウム泉を誇る三朝温泉は「三たび朝を迎えると元気になる」といわれることから名付けられた。その効能の高さは全国でも有名で、全国各地から治療と保養に訪れる人が絶えない。
三朝温泉でこの「三たびの朝」にこだわり進めているのが、地元の岡山大学病院三朝医療センター、三朝温泉病院とタイアップして行う、ラジウム泉の効果を生かす三朝温泉現代湯治だ。
三朝温泉のシンボル・河原風呂。
24時間無料で入浴できる。
滞在中はもちろん立ち寄りたい
現代湯治対応旅館は19軒あり、２泊以上が条件。ストレス解消と温泉でリフレッシュしたい人にはフリータイムプラン、医療機関での身体と健康のチェックなど健康志向の人にはメディカルチェックプランを用意している。
メディカルチェックプランは希望により岡山大学病院三朝医療センターか三朝温泉病院のいずれかで診察を受けることができる。温泉プール療法や鉱泥湿布、泥浴療法、飲泉療法などの対応が可能。
三朝温泉宿泊客限定で体験できる「鉱泥湿布」は、古来より腰痛や五十肩、股関節痛など疼痛疾患への効用で知られる。岡山大学病院三朝医療センターで行っている鉱泥湿布は１日１回、80度に温めた三朝温泉の泥をタオルでくるみ、30分ほど患部を温める。体験者からは「身体の深部まで熱が行き渡り、病気が改善された」といった声が届いている。
毎週月―金曜日の10時50分と13時40分の１日２回で、所要時間は約１時間。１回の定員は５人までで先着順。当日の８時30分までに宿泊旅館に申し込むことが必要。
鉱泥湿布は三朝温泉宿泊客限定
「ラドン熱気浴」も岡山大学病院三朝医療センター分室で実施している。この体験は室温35―42度、湿度90％程度（天候、季節で変動あり）の湧き出る温泉の熱を利用した熱気浴室に20―30分入り、身体を温めるもの。ラジウムが崩壊してできるラドンを吸入することで、細胞が刺激を受けて身体の免疫力や自然治癒力を高めることができる。
ラドン熱気浴体験とたまわりの湯入浴セットの料金は１千円。１室５人までの貸切だと５千円。要予約。毎週月、木曜日は休業。営業時間は11―13時、14―18時で１時間単位の入替制になっている。
ラドン熱気浴で
免疫力や自然治癒力を高める
このほか三朝温泉には足湯が４、公共露天風呂が１、公衆浴場が２、飲泉場が３あり、温泉を楽しめる。なかでも公衆浴場の株湯は飲泉場でもあり、三朝温泉の由来となっている。楠の古木の根元から湧く源泉は多くの利用客がある。料金は大人３００円、小人１５０円。営業は平日が８時―21時45分、日曜が10時―21時45分。
たまわりの湯は菩薩から賜った湯として名付けられた温泉街の中心にある公衆浴場。料金は大人５００円、小人３００円。
三朝温泉のシンボル的存在の公共露天風呂・河原風呂は無料で24時間入ることができる。足湯と飲泉場はすべて無料。
また宿泊をしなくても18の旅館で日帰り入浴が可能で、料金は５００円から２１００円まで。利用時間は11―21時までだが旅館によって違うので要確認。
「浸かってよし、飲んでよし、吸ってよし」の三朝温泉。他の温泉地ではなかなか体験できない「ホルミシス効果」で免疫力や自然治癒能力を高めたい。
