松山流"温故知新"(2) 夜の松山城照らす「光のおもてなし」
広島市の協力得て開催
松山市では松山城を夜景スポットとして売り出すライトアップイベント「光のおもてなしin松山城」を実施。第1弾は7月18日から8月9日、第2弾は夏祭りとして8月11―15日、第3弾は9月26、27日に行った。
第1弾については広島市の冬を140万個の電球で彩る「ひろしまドリミネーション」で展示される「光のトンネル」や「花畑」などのオブジェ14セットで、松山城の夜を彩った。
イルミネーションは18時30分から21時30分まで松山城麓の東雲神社からの登城道沿いや樹木にロープライトを配置し、光の散歩道を演出。開催した23日間で2万3千人以上が訪れた。
松山市では「広島市のイルミネーションをお借りしてのイベントは画期的なこと。しかも冬の広島市の冬の風物詩ともいうべきものを使わせていただいたということは、瀬戸内海という垣根が取り除かれ中国と四国の2エリアが一緒になってPRしていこうという新たな時代に入ったということ」と話している。
第2弾、第3弾については「光の城」「お城と月の物語」といったテーマを決めて開催。松山城天守や石垣、城門、櫓のライトアップをはじめ、ロープウエイやリフトをライトで装飾したほか、ロープウエイの夜間営業、音楽会や歌謡ショーなどのイベントで、夜の松山城の魅力を伝えた。
天下の名城・松山城
松山城は、日本で12カ所しか残っていない江戸時代以前に建造された天守を有する現存12天守の一つ。
2014年には旅行口コミサイト・トリップアドバイザーが実施した「行ってよかった!日本の城ランキング」で3年連続上位に選ばれたことも記憶に新しい。これまでにも06年に「日本100名城」、07年に「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれている。
松山城は姫路城、和歌山城と並ぶ代表的な連立式天守の一つで、21棟の建造物が国の重要文化財に指定され、天守からは、松山市街や遠く瀬戸内海まで360度のパノラマが楽しめる。
城内には天守の原型ともいわれる望楼型構造の野原櫓、敵を誘い込む造りの戸無門、敵を攻撃する造りの隠門と隠門続櫓、敵の進軍を遅らせる迷路の小道などがある。
全国の城郭や城壁を見てまわるファンは多く、松山城も常駐の松山観光ボランティアガイドと一緒に城歩きすると、新たな松山城の魅力を知ることができておもしろい。
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