美濃市-うだるの上がる町 歴史風情と和紙の融合
美濃まつりとあかりアート展
街道の南端、美濃市は面積こそ郡上市に及ばないが地域資源の魅力は濃厚。昔ながらの町並みと産業は他に類をみない質と誇りを持ち合わせる。
美濃の代名詞「うだつの上がる町並み」。屋根上の防火壁「うだつ」が上がる江戸―明治期の商家が立ち並び、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。うだつは豪商の象徴。整然と豪奢な商家が並ぶ光景に重厚な歴史風情が漂う。
この町並みが一際輝くのが春と秋。春には「美濃まつり」、秋には「美濃和紙あかりアート展」が開かれる。いずれも伝統の特産「美濃和紙」に彩られた美濃らしいイベントだ。昨秋、「本美濃紙 日本の手漉和紙技術」がユネスコ無形文化遺産に登録されただけに注目は一際高まる。
美濃まつりは今年は4月11―12日。美濃和紙でできた桃色の花みこし31基が「オイッサ」のかけ声に合わせ、うだつの上がる町並みを練り歩く。まちなかに咲く桜と、しだれ桜のような花みこしでまちは春色に染まる。
10月の「美濃和紙あかりアート展」は美濃和紙を使った灯りのオブジェ約500点を公募、町なかに展示する。ほのかに灯ったあかりにうだつの町並みが彩られた夜の歴史情緒は趣深い。
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