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ご島地グルメ(1) 新名物「さざえ丼」登場

想定外の柔らかさがうれしい誤算 ドーンと食え!

隠岐の“ご島地グルメ”に「さざえ丼(ドーン)」が登場した。日本海の荒波に揉まれたサザエの新メニューだ。

隠岐は岩礁地帯が多く島の至るところでサザエが獲れる。豊富な海草、特にアラメを食べて育つため、隠岐産サザエは味わい深いと人気がある。

さざえ丼は、隠岐の有志でつくる「ご島地グルメ実行委員会」が企画。島内の飲食店に商品化を呼びかけた。現在メニュー化しているのは3軒で、それぞれ島の特産を美味しく食べてもらおうと独自に工夫して提供している。

島前(西ノ島町)のレストランコンセーユで実際に食べた。細かく刻んだサザエとアラメが白飯の上にテンコ盛りになって出てきた。中央には半熟玉子ものっている。これをサジで混ぜてからいただいた。

さざえ丼

レストランコンセーユのさざえ丼

一口食べてサザエの柔らかさに「!」。サザエ特有のコリコリした食感を想像していたけれど、これはうれしい誤算。店の方に伺うと、アラメと一緒に特製のダシでじっくり煮込んでいるそうだ。そのダシと半熟玉子にサザエ、アラメが絡み合い飯との相性はバツグン。ガツガツと一気に食べてしまった。

ほかの2軒のさざえ丼も特徴がある。島後(隠岐の島町)のレストランりょうばは、サザエのかき揚げ丼だそうだ。飯の上にかき揚げがのり、サザエの貝殻に入った特製のタレをかけていただく。また、同じ島後のさざえ村のさざえ丼は、サザエの玉子とじ。鶏肉の代わりに、ぶつ切りにしたサザエをたっぷり使った親子丼風だ。

ご島地グルメ実行委員会の横地廉平委員長は「磯の香りが口に広がる隠岐らしい味です。これから、どんどん売り出していきたい」と意気込んでいる。

委員会では近く、ご島地グルメのホームページを立ち上げるほか、さざえ丼専用の丼鉢もつくる。「丼を食べると底に『かなぎ漁』の絵と説明が出てくるんです」(横地さん)。かなぎ漁とは足で船を操作しながら、箱メガネで海中をのぞきサザエを獲るという熟練を要する漁法。隠岐では古くから行われているという。

横地さんは「一つの丼を食べて見て読んで、隠岐を体感していただきたいなと思っているんです」。

なお、さざえ丼の値段は店によって異なり、650円から900円。

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