志国高知幕末維新博、17-18年に開催 多彩な企画で歴史紀行へ
高知城歴史博物館と坂本龍馬記念館がメーン会場
今年2016年の薩長同盟150年から続く高知県の幕末メモリアルイヤーにあって、大政奉還150年の17年、明治維新150年の18年の2年間にわたり、県では歴史博覧会「志国高知幕末維新博」を全県あげて展開する。歴史を軸にしたイベントに食や自然といった観光素材を絡め、地域の魅力を発信。激動の幕末の主要舞台・土佐への歴史紀行に誘う。
同博は、サブタイトルに「時代は土佐の山間より」を掲げ、維新の志士を多く輩出した土佐の風土や文化を知ってもらうことをテーマに据えた。県や各市町村、観光関係団体などで推進委員会を組織し、官民協働で推進していく。歴史資源を磨き上げ、これを中心に高知の本物を周遊できるコースを整備し、延泊にも対応。国内だけでなくインバウンドも含め幅広く観光誘客を図り、大河ドラマ「龍馬伝」放映で記録した10年の435万人並みの観光入込を継続的に実現したい考えだ。
会期は、17年3月4日―12月末までを「第1幕」、18年1―12月まで「第2幕」と設定。メーン会場は、高知市の県立高知城歴史博物館と県立坂本龍馬記念館という17―18年にオープンする歴史施設とし、サブ会場の高知駅前のこうち旅広場は県内周遊を促す情報発信拠点としての役割を担う。
そのほか、室戸市の室戸世界ジオパークセンターや北川村の中岡慎太郎館、土佐清水市のジョン万次郎記念館など県内18カ所の地域会場を設け、地域ゆかりの人物や食などのイベントを行うなど地域の集客の中核として活用する。
期間中は多くのイベントを開催する。第1、2幕のオープニングを大々的に祝うほか、サブ会場では歴史と食のイベント、地域会場では特別展なども催す。各地の既存のイベントとも連携を図る計画だ。SNSやメディアを使ったり、県外での情報発信にも力を入れ、高知県、鹿児島県、山口県、佐賀県の4県による明治維新150年に向けた連携プロジェクト「平成の薩長土肥同盟」の共同イベントなども検討されている。