"近くなる"新潟を体験(3) 「ここにしかない」佐渡
14/05/02
3月中旬に出かけた「近くなる新潟」を体験する視察旅行。2日目は佐渡へ。自分で設けた旅のテーマは、1日目で味わった「うまさ」に自然と歴史、温泉を加えた「新潟の風土体感」だ。
定番・金山とトキを見る そして童心に帰る
佐渡へは新潟港から両津港まで佐渡汽船ジェットフォイルで約1時間の船旅。あいにくの荒天で揺れに揺れたが、現地の人に聞けば「普段は滅多に揺れはない」そう。
島内では島らしい風情が集落や田畑に見られるが、それを一番感じさせてくれたのが新潟交通佐渡のバス車内。ガイドさんに加え運転手さんも民謡「佐渡おけさ」を謡ってくれるのだ。謡えないと観光バスの運転手には任命されないという。
佐渡に来たら定番・佐渡金山は欠かせない。歴史的にも全国的になじみ深い地で、関西でも認知度は高いだろう。坑道に入ると金の採掘跡や、やたらとリアルな人形で再現した作業風景が歴史の重みを感じさせる。
気になったのが坑道終点にある神事芸能「やわらぎ」の光景。安全や鉱脈の軟化を祈ったもので佐渡金山ならではの儀式だ。博多にわかの面のようなものをかぶっているのだが、失礼ながらなんともユーモラス。土産店に人形があったので思わず買ってしまった。
佐渡、いや新潟のシンボル・トキを眺めに「トキの森公園」も訪れた。トキの保護・繁殖を行っている同園では、トキふれあいプラザでガラス越し約2センチの距離にトキの姿が。初めて見るトキはゆったりとした動きを見せ、白い体に赤い顔、黒のくちばしと写真で見た通りの姿。「本当にいるんだ」と妙に緊張した。
昼食は湖畔の宿吉田屋で、ワカメのしゃぶしゃぶなど佐渡の味覚を味わい、佐渡にしかない伝統芸能「鬼太鼓」も観賞。佐渡で体験したものはいずれも「ここにしかない」感に満ちている。
→"近くなる"新潟を体験(4) 変わる月岡と豪快地酒フェスに続く