観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

"近くなる"新潟を体験(4) 変わる月岡と豪快地酒フェス

14/05/02

本土に戻ると宿泊は新発田市の月岡温泉。下越を代表する温泉地だが、今年開湯100周年を迎えるのを機に次代へ向けた温泉地として一歩を踏み出す。

「日本酒離れ」は都市伝説?

新潟県出身の歌手・小林幸子さんとコラボした各旅館共通メニュー「さちめし」で新しい食の魅力を創出。日本屈指の硫黄成分を誇る泉質を科学的に検証し「美人になれる湯」をアピールしたり、「手湯の杜」や新潟の全酒造の地酒がそろう「プレミアムSAKE蔵」を5月にオープンさせるなど、魅力増強と景観整備に取り組む。

ホテル泉慶の飯田武志常務は「100周年でまちが一丸。もっと楽しめるまちに変わります」。「10年後、いや5年後には『情熱大陸』から取材されるようなすごい温泉地にしてみせます」とはホテルひさご荘の小竹英之社長。宿泊先の白玉の湯泉慶で新潟の食をいただきながら、月岡温泉の次代の担い手の熱い話と地酒に心地よく酔う。

翌朝、最終日は泉慶の姉妹館、華鳳と別邸越の里を見学。田園が一望できる景色に新潟らしさを感じ、次に訪れた新潟市の豪農の館「北方文化博物館」で伝統の地域文化に触れる。昼食には羽釜炊きのコシヒカリが登場。余ってしまった分はここで働く地元のお母さんがおにぎりにしてもたせてくれた。美味しくいただきました。

旅の締めは「にいがた酒の陣」。新潟の約90の酒蔵が集い500種類の酒が楽しめるという地酒フェスは聞きしに勝る豪快さだった。会場入場に長蛇の列、会場内も地酒を求める人々でひしめき合う。それでも皆が笑顔で千鳥足。その雰囲気に負けまいと次々に蔵元にアタックしていった。日本酒の人気低迷なんて言葉は都市伝説とすら思ってしまうほどのパワーなのだ。

にいがた酒の陣

酒好きが"ぎっしり"

3日間の旅で感じた、米のうまさと地酒の清廉さ、そしてそれを取り巻く観光素材の豊かさ。新潟の「うまさ」の構造は独特の文化も相まって、素朴なればこその豪快さを生み出している。関西にない文化ひしめく新潟は関西人の旅に新風を吹き込んでくれそうだ。

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