にいがた中越を極める旅(2) 宿の"元気"を感じる
14/01/09
宿泊は、越後長岡よもぎひら温泉の和泉屋。よもぎひら温泉は、04年の中越地震で一時は存続が危ぶまれるほどの被害を受けた。ただ、この地震をきっかけに新潟県は、観光復興モデルとも評される取り組みを旅館ホテル組合が中心になって進めた。野澤理事長は「足元を見つめる時間ができ、観光地として育つことができた」と話す。
スイーツで盛り上げ 旅館女将が開発
その結実が、県内150軒以上の宿が取り組む「にいがた朝ごはんの宿」、約80軒ほどの旅館女将がプロデュースした「スイーツめぐり」、県内96の酒蔵とコラボし70軒以上の宿が参画する「にいがた地酒の宿」の3つだ。
よもぎひら温泉の3旅館女将は「旬Naベジおやつ」に取り組む。春は山菜、夏はトマトや枝豆をテーマに地元の農家、お菓子屋と共同で開発した。12月までの秋のスイーツは▽さつまいもと林檎のパイ&いちじくの水まんじゅう(花の宿よもやま館)▽かぼちゃのムース(和泉屋)▽ゴボウのチョコレートケーキとかぼちゃのパウンドケーキ(蓬莱館福引屋)。
よもやま館女将の田中郷子さんは「スイーツをきっかけに、いろいろな方と知り合い私たちが地元を知るきっかけになりました。昼間の温泉街をお客様が歩いていただくことにもつながりました」。
新潟・中越を極める旅は、まだまだ続くのであった。(続)
(富本一幸)
→にいがた中越を極める旅(3) 長岡醸造文化と魚沼の石川雲蝶に続く