本場和歌山で幻の魚・クエを食う(1) 白浜・有田
12/11/05
「幻の魚」と呼ばれるクエをPRするプレスツアーをJR西日本がこのほど実施した。クエの本場、和歌山県中部では、これから旬を迎える。一足早く冬の高級食材を堪能してきた。
有田でフルコースと観光 白浜で養殖クエと赤ちゃんパンダ
新大阪駅から特急「くろしお」で約1時間20分、和歌山県有田市のJR紀勢本線(きのくに線)箕島駅に着く。さらに車で約10分、有田川沿いの有田川温泉・鮎茶屋を訪ねた。
鮎茶屋は食事や日帰り入浴ができ、ホテルも併設。昼食は天然のクエを使った鍋や刺身、にぎりなどのフルコース料理のほか、太刀魚がつくセット料理も提供している。もとはドライブインだったという同茶屋会長の花田優さんの話を聞きながらクエを味わった。
花田さんは、有田市観光協会の会長も務めており、漁獲高日本一の太刀魚やしらす、有田みかんなど名産品や、2010年にオープンした有田川町鉄道公園などについても話した。特に後者は、みかん輸送を支えた有田鉄道の金屋口駅跡に当時の車両を展示している。一部の車両はエンジンがかかり走行もする。鉄道ファン必見の施設だろう。
白浜温泉の白良浜に近い、紀州・白浜温泉むさしに泊まった。夕食は養殖のクエのフルコース。近畿大学水産研究所がクエの養殖に成功し、年間を通して安定供給できるようになったそうだ。天然ものと味は変わらず、仕入れ値は半分以下だという。白浜温泉では近年、名物「紀州本クエ」として売り出している。
翌日、赤ちゃんパンダで話題のアドベンチャーワールドを見学した。8月に生まれた「優浜」は開園から12番目に生まれた赤ちゃん。エサのササが岸和田市や京都市など近くで豊富にあり、白浜の環境の良さがパンダの成育に適しているのだという。アドベンチャーワールドの熊川智子さんは「すくすくと育つ優浜の姿をぜひ見に来てください」。
(荒木真人)