中部三湯で癒す(2) 岐阜・平湯温泉-秘湯と山岳観光
16/03/23
岐阜県では平湯温泉が山岳観光の拠点になる。奥飛騨温泉郷の玄関口という秘湯としての顔と、上高地や乗鞍岳といった高地へ繰り出す拠点という交通の要衝としての2つの顔を持つ。山の魅力を本格的に味わうなら最適の温泉地といえる。
癒しの湯から山岳へ
奥飛騨最古とも言われる平湯温泉の歴史は戦国時代とされ、武田家家臣・山県昌景軍が傷を癒したとの伝説も残る。以降、湯治場として栄え、毎分1万3千リットルもの豊富な湯量、胃腸病やリウマチ性疾患などの効能に多くの旅人が親しんできた。「平湯の湯」「神の湯」「ひらゆの森」など公共温泉施設も豊富だ。
周囲を山々に囲まれているだけあって、山の見どころは旅人を飽きさせない魅力に満ちる。樹齢約1千年、高さ23メートルというクロベの巨木「平湯大ネズコ」、高さ64メートル・幅6メートルの飛騨三大名瀑のひとつ「平湯大滝」といったスケールの大きなスポットは圧巻。夏は平湯温泉キャンプ場、冬は平湯温泉スキー場と四季を通じて自然のアクティビティに事欠かない。
周辺観光地も山の魅力の宝庫。上高地へは25分、乗鞍岳へは60分。いずれも開山が間近に迫り、今年も多くの来訪者で賑わいそうだ。新穂高温泉から標高2156メートルまで伸びる新穂高ロープウエーへは33分。さらに個性豊かな温泉が並ぶ奥飛騨温泉郷へ湯めぐりに繰り出すのもよし、高山へ歴史散策に出かけるのもよし。
穂高荘山がの湯は、温泉と料理が自慢の癒しの宿。なかでも温泉は、奥飛騨温泉郷最大級の広さを誇る露天風呂や総ヒノキの大浴場、8種の貸切露天など平湯の湯を存分に楽しめる構成だ。料理は飛騨牛や川魚など奥飛騨の旬の食材をふんだんに使った囲炉裏風会席。あたたかなムードのなか充実の時間を提供する。
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