信州で春の訪れ(2) 駒ヶ根・光前寺
12/03/29
駒ヶ根市にある光前寺は、約10の堂塔を備える長野県屈指の大寺で、南信州随一の祈願霊場として知られる。早太郎伝説と光苔の寺でもあり、境内のしだれ桜と庭園が有名だ。
しだれ桜と日本庭園
しだれ桜は約70本あり、4月下旬から5月上旬にライトアップされ、薄いピンク色の花びらが暗闇に浮かぶ姿は幻想的な雰囲気をかもし出す。
国の名勝に指定される「光前寺庭園」は築山泉水庭で、一説では極楽浄土の庭園とも伝わる。5月から10月は光苔が見ごろとなる。静寂な環境と風致は長野県隋一との声も。
光前寺本堂の脇には裏山の清水が引かれ「冷水に命も延びるようだ」ということから、延命水とも呼ばれる。
ライトアップの期間中は甘酒のサービスやコンサートも開かれ、早太郎温泉の宿泊施設に泊まっている観光客には宿からの無料シャトルバスも運行する。
なお早太郎温泉の「早太郎」はこの地の怪物(老ヒヒ)を退治した犬の名前からとっているもので、個性的な11軒の宿がある。光前寺には早太郎の供養に旅の僧が奉納した「大般若経」が今も寺宝として残されている。
旅先での"ご縁"を1冊の本に集約
駒ヶ根市では2010年に光前寺が開創1150年を迎えたことから、「ふれあい いい出逢いいいご縁」をテーマに、旅先で感じたことや、家族との思い出にまつわる体験談、エピソードを募集。
昨年11月、その中から55作品を選び「ふれ愛 いい出逢い いいご縁に導かれて」というタイトルの本として発刊され、感動的な体験談が満載されている。定価は1500円。