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風土に触れる旅・長野県南木曽町(2) 文化文政風俗絵巻之行列

11/10/03

秋の南木曽が映えるビッグイベントがもう1つ。宿場町・妻籠宿で毎年11月23日に開かれる「文化文政風俗絵巻之行列」は、江戸時代の花嫁や飛脚などの行列が中山道を練り歩き、当時の宿場の風景が現代に蘇る。深まる秋の1日は、いざ江戸時代にタイムスリップ―。

江戸期の宿場風景が蘇る

江戸と京を結ぶ中山道六十九次のほぼ中間に位置している妻籠宿は、交通の要衝として栄えた。明治以降一度は寂れたが、1968年に保存事業がスタート。今も住民が生活しながら江戸時代の町並みを維持しており、近年では古き日本を求めて外国人客も急増している。

「文化文政風俗絵巻之行列」は、その保存事業の開始を記念して始まったもの。100人を超える地元住民が武士や飛脚、駕籠かき、鳥追い女、虚無僧などに扮して旧中山道から宿場一帯を闊歩。当時の宿場の風俗が再現され、この日一日は妻籠宿が「江戸時代」に戻る。

文化文政風俗絵巻之行列

木曽馬に乗った花嫁が目をひく
「文化文政風俗絵巻之行列」

10時30分に南木曽町総合グラウンドを出発した一行は、旧中山道を通り宿場の中心へ。木曽馬に乗った花嫁と仲人らの一行は行列の中にあって一際目立ち、行列の1つの顔と言える存在。山駕籠に乗った子どもたちは愛嬌たっぷりで、昼時に竹の皮で包まれた握り飯を食べる人や、キセルをふかす人などが当時の旅の姿を伝える。

この江戸時代さながらの風景を見ようと宿場一帯は観光客でごった返し、賑やかで活気に満ちたムードが充満する。

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