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着地型産業観光で誘客-滋賀・湖南(1) 善水寺で座禅

15/03/24

滋賀県湖南市が着地型産業観光で誘客している。集客力があり知名度の高い湖南三山を核に新しい観光資源の開発やイベントを創出、下田焼の絵付け体験や近江伝統野菜の漬物工場見学、座禅体験など体験プログラムを充実させる。

湖南三山で心清らかに

湖南市は滋賀県南部、琵琶湖の南東にあり、大阪と名古屋から100キロ圏内で京阪神と中京圏をつなぐ広域交流拠点になりうる立地。伊勢参宮街道や東海道の沿線で、五十三次の51番目の石部宿が置かれるなど街道を中心に産業や文化が栄えた。

近隣には、年間400万人が来場するアウトレットモールがある竜王町、信楽焼で知られる信楽町があり、両町の観光協会とパートナーシップ協定を締結。名神のインターがある竜王から、新名神のインターがある信楽まで35キロの縦断ルートを、湖南市のゆるキャラ「こにゃん」にちなんで「こにゃん街道」と命名した。

市を代表する観光資源の湖南三山は善水寺、常楽寺、長寿寺の総称。このうち善水寺は4月19日―6月14日、秘仏薬師瑠璃光如来が14年ぶりにご開帳され、通年で座禅体験をすることもできる。

本堂で梅中堯弘住職から座禅や呼吸の仕方を教わり、止観座禅を体験した。静寂な境内で心が落ち着き、呼吸が深くなる。庫裡では朝粥の朝食(小食)をいただく。

善水寺

善水寺住職から禅杖を受ける

米、梅干し、こんぶ、たくあんなどがどれほどの人々が携わってきたのかを想像し感謝しながら、しゃべらず、音をたてずに食す。たくわんは1枚を残し、最後に食べかすなどの汚れを茶とともにたくわんでこすり、飲み干す所作や心得を教わった。

(取材・望月佑香)

着地型産業観光で誘客-滋賀・湖南(2) 絵付けや漬物に伝統に続く

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