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「魚を好きになるまち」 大分・佐伯でエコツアー

11/02/08

寒風で波荒れる外海とはうって変わって、リアス式海岸の入江は冬の陽を浴びて水面が鏡のように穏やか。特産のブリ養殖の筏がいくつも浮かぶ―。大分県佐伯市の米水津(よのうづ)。

住民と商工会がツアー初試行 魚の魅力に贅沢感

好漁場の豊後水道が間近で漁業や水産加工業が主だったこの地区で2年前から、エコツーリズムの開発が始まった。音頭をとっているのは佐伯市あまべ商工会(金碇長一郎会長)。2010年度には国の助成も受け、日本エコツーリズム協会のガイド養成講座を開講するなど、漁師や農家をはじめ民宿経営者、水産加工業など様々な仕事に就く住民が受講した。

この日は、今までの学びを披露、実践する初のモニターツアー。養成講座の講師を務めた観光カリスマの山田桂一郎さんに誘われて参加した。

豊後水道

「空の展望所」から豊後水道を望む

最初に毎月第3日曜日に開く朝市「来(こ)だんせへ市」を見学。地元でクロと呼ばれるメジナ、アオリイカ、アジなどが驚くほど安い。遠く福岡からも買いに来る人もいる人気朝市だ。次いで「空の展望所」へ。米水津の海を一望し四国まで見渡せる大パノラマ。「やまろ渡邉」では関アジの干物! アジフライの話に「なんて贅沢な」と驚く。水産加工場見学後は、遊漁船クルージング。空の展望所から見下ろした島や入江を今度は間近で見る。平家の落人が航海の目印に磯場に置いた伝説がある袂石、九州最東端の鶴御崎などを巡った。

水産加工場

水産加工場を見学

遊漁船から降りると、一緒にモニターとして参加していたガイド講師の江崎貴久さんが「すごく魚が食べたくなった」。なので、村の賑わいづくりに一役買おうとおばちゃんたちが開設した「食事処ひょっとん」で魚づくしの贅沢な昼食。

ローソク島遊覧

魚づくしの贅沢な食事に驚き

ツアー後、参加者一同で意見交換会の場を持った。事業化にはまだ時間がかかるかもしれないけれど、ガイド講師の松田光輝さんの一言にモニター参加者は全員同意した。「魚を好きになるまち、ですよ。米水津は」。

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