各地で小正月行事 松之山温泉・婿投げ墨塗り祭り、野沢温泉・道祖神祭り
08/01/22
各地で小正月行事が行われた1月15日、新潟県松之山温泉と長野県野沢温泉では、それぞれ300年以上の歴史を誇る伝統行事が行われた。
松之山温泉では奇祭として知られる「婿投げ、墨塗り祭り」が行われた。前の年に集落の女性と結婚した男性を、集落の若者が薬師堂まで担ぎ上げ、雪の斜面に放り投げるという行事。集落の娘をとられた腹いせに行われたのが始まりとされる。
現在では前年に結婚した婿投げ候補を、無料宿泊付きで全国から募集している。今年は2組の夫婦が選ばれ、「婿投げられ」の大役を果たした。
婿投げが終わると、藁や正月飾りなどを塔にした「賽の神」に火を付け、できた墨を雪と混ぜ顔に塗りつける墨塗りが行われた。墨を塗られると、1年間、無病息災で過ごせるという。
野沢温泉では厄払いや初児を祝う「道祖神祭り」が行われた。全国でも有数の火祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
前日、広場に組み上げられた社殿上に42歳厄年の男たちが陣取り、社殿下では25歳厄年の男達が、村人たちの火攻めから社殿を守る。
松明で火をつけようとする村人と、「火持ってこい」と挑発しながら、それを防ごうとする村人。たいまつを社殿や体にたたきつける「ばちばち」という激しい音が1h時間以上広場に響き、最後は社殿が大きな炎に包まれていった。