静岡県三島市・楽しいまち歩き(1) 水・緑・文化歴史―豊富な選択肢
富士、箱根、伊豆の玄関口、静岡県三島市。日本を代表する観光地の拠点となるハブ的なまちだが、歴史と文化、水と食がまちなかに点在する観光都市の一面も見せる。祭りやイベント、着地型ツアーなど、東京から新幹線で最速43分、箱根から車で30分の三島に立ち寄ってみてはいかがだろうか。
歩いて見つける楽しみ
三島市のまち歩きの魅力は、選択肢が豊富なこと。長い年月を経て富士山に降った雨が湧き出る清流が、駅前にさわさわと流れていたりする。
源兵衛川はその1つ。富士山噴火の際に流れてきた三島溶岩流の上にできた天然記念物の名勝、楽寿園から流れる富士山の伏流水を源流とする。夏にはホタルが舞い、川筋には散策路が設けられている。これが新幹線停車駅の駅前にある。
三島駅から徒歩20分のところには、湧水を利用した回遊式庭園が美しい佐野美術館も。東洋古美術や工芸品を中心に企画展もひんぱんに行われている。水のきれいな証であるミシマバイカモの群生地もあり、これらは「水と緑の回遊ルート」で結ばれている。ガイドの手配も可能だ。
歴史好きには、旧東海道「石畳の三島路」の散策がおススメ。三島から箱根へ至る中間点付近に位置する山中城跡公園は、北条流築城術の粋を集めた「障子堀」「畝堀」が知られ、日本百名城に選定されている。このあたり一帯で採れる三島野菜は特産品だ。箱根山麓では玉澤妙法華寺も訪れたい名刹。
三島市では、こうした水や緑、文化歴史に「花」「健幸」を加えガーデンシティみしま、スマートウェルネスみしまを掲げている。まちなかで見られるホタル(5月下旬―6月中旬)、約50万人の人出で賑わう源頼朝ゆかりの三島夏まつり(8月15―17日)、楽寿園菊まつり(10月末―11月)、富士山を背景にした大根干し(11月下旬)などイベントや風物詩も多い。交通至便なまち、三島市をゆっくり訪ねてみてはどうだろうか。
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→静岡県三島市・楽しいまち歩き(2) 三嶋大社を正式参拝に続く