20年に一度の遷宮・伊勢志摩(1) 13年10月に「御遷座」
伊勢神宮では2013年10月、第62回式年遷宮の集大成を迎える。御神体が新殿に移られる御遷座といった神事が執り行われる。20年に一度の大祭事に向けて奉祝行事なども発表され、前回の800万人以上を上回る参拝者が見込まれている。
いよいよクライマックスへ 交通・施設・CPで準備進む
式年遷宮は、05年の山口祭から始まり、足かけ8年、諸祭行事が行われてきた。
クライマックスの来年は遷御直前の行事として、新宮の殿内に奉献される装束類や御神宝と呼ばれる調度品などを確認する「御装束神宝読合」、新宮外側の飾り付けをする「御飾」などが行われる。遷御後には「大御饌」「奉幣」といった重要な神事もある。
前回の式年遷宮では、外宮と内宮を合わせて839万人が参拝した。前々回と比べると3割近く増えた。近年の世情不安やパワースポットブームなどを背景に、10年の参拝者数も過去最高の900万人弱に達しており、来年には初の1千万人台が見込まれている。
参拝者を運ぶ大動脈、近鉄は来年3月に新型特急を投入する。車内装備を高級化した列車で、大阪、名古屋と伊勢志摩を結ぶ。
新型特急は「しまかぜ」と命名され、ゆったりとした3列シートや和風、洋風の個室も備える。2階建ての一部車両はカフェで、沿線の特産料理などを提供する。
また、参拝時の宿泊拠点となる鳥羽市や志摩市からの2次交通も充実する。今年春から運転を始めた「恋する鳥羽す」は内宮と鳥羽駅を直結し、パールロードや相差、千鳥ヶ浜など宿泊施設が集まるエリアを巡回する。
伊勢市では今年4月、式年遷宮の資料館「せんぐう館」がオープンしている。外宮の勾玉池に面して建ち、参拝時にはぜひ立ち寄りたいスポットだ。
三重県では現在、伊勢志摩キャンペーンを展開中で、江戸期に伊勢参りを現代風にアレンジした「おかげ参り」や冬の食材を前面に打ち出した宿泊プラン、真珠のオーナー券など豪華景品が当たるオープン懸賞などを展開している。
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