南木曽で秋旅(2) 文化文政風俗絵巻之行列
12/10/09
秋の南木曽町で見逃せないもう1つのイベントが、妻籠宿で毎年11月23日に開かれる「文化文政風俗絵巻之行列」。江戸時代の花嫁や飛脚などに扮した行列が中山道を練り歩く歴史絵巻で、中山道を代表する宿場町が往時の姿によみがえる。
往時の宿場町を再現 11月23日に妻籠宿で
文化文政風俗絵巻之行列は武士や飛脚、駕籠かき、鳥追い女、虚無僧などに扮した地元住民100人以上が行列をつくる。10時30分に南木曽町総合グラウンドを出発し、旧中山道を通って妻籠宿の中心へ向かう。木曽馬に乗った花嫁と仲人らの一行は行列の中にあって一際目立つ。山駕籠に乗った子どもたちは愛嬌たっぷりだ。竹の皮で包まれた握り飯を食べる人や、キセルをふかす人などが当時の旅の姿を伝えている。
その様は、まさに江戸時代のまま。沿道には行列を見ようとたくさんの観光客も集まる。
妻籠宿は、江戸と京を結ぶ中山道六十九次のほぼ中間に位置し交通の要衝として栄えた。鉄道の開通などで一時寂れたが、1968年に保存事業が始まり、今度は観光スポットとして注目を集める存在に。今なお住民が生活しながら江戸時代の町並みを維持しており、ここ最近は日本の伝統的な姿を求める外国人観光客が急増している。