立山黒部に春が来た(3) 黒部峡谷鉄道
黒部川の深いV字渓谷沿いを縫うように走るトロッコ電車。春―秋のシーズン中は輝く緑、燃えるような赤が目に飛び込み、渓谷の涼やかな空気と風情を肌で実感させてくれる。黒部峡谷鉄道は、4月18日の宇奈月―猫又間を皮切りに、5月1日に欅平までの全線で運行開始。「黒鉄トロッコ」は今年も癒しと笑顔を乗せて渓谷を行く。
トレッキングや車庫見学 11月までイベント続々
毎年11月までの運行シーズン中、様々なイベントが開かれるのが同鉄道の特徴。今年も子どもから大人まで楽しめる多彩なイベントで観光シーズンを盛り上げる。
春と夏は子どもたちにフォーカス。5月5日の子どもの日は宇奈月駅で「こども駅長の日」、5月6日は宇奈月駅前広場で「こどもフェスタ」と題して大道芸やポン菓子の実演などが催され、子どもたちの笑顔が弾ける。
7月1―7日の宇奈月駅で七夕飾り、7月27、30日、8月3、6日は「こども駅長の日」が再登場する。8月中はトロッコ電車の車庫見学会(お盆期間などを除く)で凸型電気機関車など普段見かけない機関車を眺め、運転席で記念撮影も。8月4日は欅平を散策する「夏休み宿題応援ツアー」もあり、子どもたちの夏休みの思い出づくりを演出する。
もちろん大人にも楽しみを用意。9月2日には黒部峡谷・欅平でのトレッキングツアーを開催。黒部峡谷ナチュラリストと一緒に自然の魅力に触れる。料金は往復乗車券、記念品、弁当が付いて4500円。11月9日にも実施する。
紅葉の季節は9月26―27日の「黒部峡谷鍋まつり」できのこ汁や黒部名水ポーク豚汁など地元の旬に舌鼓。10月8日の「鉄道の日」では車庫見学や中古部品販売も行われる。楽しかったシーズンは11月30日の「ラスト感謝デー」で終わりを告げる。
イベントの問い合わせは、黒部峡谷鉄道営業企画係 電話0765―62―1800。
なお、今冬の豪雪を受け、現在全線開通に向け除雪・復旧作業を行っている。正式な全線開通日決定は4月中旬となっており、事前に確認を。