今冬スキー発祥100周年・信州雪旅(2) 木曽町
木曽町の2つのスキー場は今冬も元気に開場。木曽の高地ならではのゲレンデは良質のパウダースノーが降り積もり、眺望も素晴らしい。待ちに待ったシーズンがやってきた。
パウダースノーが自慢 御嶽山の眺望も
開田高原マイアスキー場は12月9日にオープン。御嶽山の麓に広がる高原で、標高2100メートル超から滑り降りるコースは最長滑走距離3200メートルに及ぶ。上級者から初心者まで楽しめる幅広いコース設定で、スキーはもちろんスノーボードも可能。キッズパークもあり、家族で1日雪に親しめる。
来年4月8日まで。料金は1日リフト券大人4300円など。
きそふくしまスキー場は、スキーヤー限定の本格的スキー場。木曽御嶽山が眼前に広がり、開田高原、中央アルプス、乗鞍岳と周囲の山々の眺望は格別だ。上級者は4600メートルのロングコースで、初級者でも2500メートルの距離をじっくりと楽しめる。
今シーズンは12月22日にオープンで、来年3月25日まで。料金は1日リフト券大人4200円など。
冬ならではの美 氷柱群や雪灯り
スキー場から宿泊先にチェックインした後、夜は自然のアートを見に出てはいかが。木曽町の冬は、その厳しい自然が造り上げた自然の造形美が出現し、幻想的な空間を演出している。
同町三岳の小坂温泉けやきの湯あたり、木曽御嶽山麓の西野川岸の崖、壁面が氷柱に覆われる。白川氷柱群。岩肌から流れる御嶽の清水が厳しい寒さに凍てついてつくられる氷のカーテンは最大で幅300メートル、高さ50メートルにもおよぶ自然の巨大な芸術品だ。雪は白く、氷は青白く。そのコントラストと大きさが放つ圧倒的な存在感に思わず言葉も忘れてしまうだろう。
気候条件にもよるが、例年1―2月に姿を現し、一番美しいのは午前9時ごろからの朝日が差し込んだ光景だという。また、1月中旬―2月中旬には夕方からライトアップ。昼間とは一味違う神秘的な光景も必見だ。
江戸時代の宿場町の風情が色濃く残る、木曽福島。伝統的な家屋や関所門が残る景観は歴史情緒豊かで、木曽川がこの地ならではの風情を漂わせる。
そんな木曽福島のまちなかで2月3―4日、「雪灯りの散策路」が開かれる。日没から21時、古い町並みが広がる上ノ段地区をはじめ各所にアイスキャンドル4千個や雪像が飾られ、暖かい光が歴史のまちを包み込む。