「坂の上の雲」のまちづくり ドラマ第2部放映で再度脚光、愛媛・松山へ(2)
松山市は地元タクシー会社と連携して2011年4月1日から9月30日まで、パックプラン「松山観光語り部タクシー」を登場させる。松山観光に精通した専門の乗務員が、「坂の上の雲」のまち・松山を案内。タクシーに乗り込めば、物語を生んだ風土をあますことなく体感できる。
専門乗務員が案内「観光語り部タクシー」
「語り部タクシー」の魅力は3つあげられる。1つは運行する伊予鉄タクシーの乗務員。松山市の観光おもてなし研修を修了した乗務員が運転を担当し、「語り部」として観光ガイドをしてくれるというものだ。車内で、ゆかりの地で「坂の上の雲」や松山の風土などを伝えてくれるため、コース中は「坂の上の雲」の世界にどっぷりと浸かれるだろう。
もちろんコース設定も魅力だ。コースは3種。「お手軽」2時間コースは、松山城ロープウェイから松山城、坂の上の雲スペシャルドラマ館をめぐるライトな設定。「充実」3時間コースは、梅津寺松山兄弟の銅像を見学し、三津の渡しに乗船した後、「お手軽」コースと同様のルートをたどる。最長の「悠々」4時間コースは、松山城ロープウェイ、松山城を訪れ、坂の上の雲ミュージアムで物語の世界観に触れる。子規記念博物館と石手寺の散策も楽しむ、物語の奥底まで触れるコースになっている。初めて松山を訪れた人も迷わないコース設定を心掛けたという。
乗降は、松山市街や道後温泉の宿泊施設、松山空港、JR松山駅、伊予鉄道松山市駅で対応する。
もう1つの魅力は、立ち寄り先の入館・入場料金や駐車料金などが含まれた完全パックプランということ。簡潔な料金設定で、観光客や旅行会社も安心して利用・販売できる。
価格は、2―4人乗りの一般タクシーが2時間1万400円―1万2800円、3時間1万3900円―1万6300円、4時間1万7600円―2万200円。5―8人乗りのジャンボタクシーは2時間1万8千円―2万1600円、3時間2万2千円―2万5600円、4時間2万6500円―3万400円。延長代金は別途必要。一般タクシーは4台、ジャンボタクシーは1台用意している。
予約申し込みは、一般手数料は利用3日間前、ジャンボタクシーは同14日前まで。
問い合わせは、観光販売システムズ 電話052―589―0200。
"明治村"で「坂の上の雲」のまち松山フェア
愛知県犬山市の博物館「明治村」で11月13日から、「『坂の上の雲』のまち松山フェア」が開かれている。遠く愛知の地にも物語と松山が登場。明治の雰囲気が広がる空間で、物語の世界観が味わえる。2011年2月27日まで。
同村は明治時代の建築物や文化財を多く有する、明治の文化を伝える施設。ドラマ「坂の上の雲」の撮影もこの地で行われ、今回の企画につながった。松山市や松山市立子規記念博物館なども協力している。
フェアのメーンは特別展「秋山真之と正岡子規展」で、2人のパネル写真や資料のほか、正岡子規の直筆の草稿など約40点を展示。場所はドラマにも東京大学予備門として登場した同村内の「三重県庁舎」で、主人公2人が生きた時代の雰囲気が漂う中、その人物像と青春の志に迫る。鯛めしなど松山の味が楽しめる「松山グルメフェア」も併催。
三重県庁舎」ではフェア期間中、「スペシャルドラマ明治村ロケ展」も同時開催。同村内で行われた撮影の様子を写真で伝えるほか、ドラマのストーリーなどを紹介している。
開幕初日に開かれた開幕式典には、松山市から山口最丈副市長、犬山市から田中志典市長が出席。フェアの開催を祝い、交流を深めた。