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おごと温泉の強みは地の利を磨く“振興力” 港・比叡山・ハブ-ブランドを発信

おごと温泉駅改称が10周年 「美泊三昧」で誘客、地域前面に売り出す

おごと温泉は滋賀県を代表する温泉地。古くから滋賀・京都観光の宿泊拠点として名を馳せてきたが、注目すべきは近年の“振興力”だろう。琵琶湖畔に立地する「港のある温泉地」、日本の信仰拠点のひとつである「比叡山に一番近い温泉地」、世界の観光客を受け入れ送り出す「ハブ温泉地」。周囲の環境、地域とともに発展してきた歴史を上質な観光要素として磨き上げ、さらなる発展へとつなげていくブランドスタイルを次々に打ち出していった。地域を深く捉え、生かしていく地域一体の取り組みは、着実に未来へ向け成果を生んでいる。

おごと温泉は天台宗の開祖・最澄が1200年前に開湯したと伝えられ、大正時代以降に温泉開発が本格化。以降、関西の奥座敷として知られてきたが、温泉情緒がない、温泉地としての知名度が低いという課題を抱えていた。これを打破すべく近年、旅館組合と観光協会が「地域全体を売る」という意識のもとで魅力創出を積極的に展開、「おごと温泉」の新時代へ事業を推進している。

エポックメーキングとなったのが、2008年のJR雄琴駅から「おごと温泉駅」への改称。最寄り駅を温泉地名に変えることで温泉地としての認知を上げ、イメージアップを図った。翌09年には5月10日を「0510(おごと)の日」として制定。毎年5月10日に近い土日曜日にイベントを実施している。今年は5月13日に駅名変更10周年を記念したイベントを開催する。

そしてブランドイメージとして「港のある温泉」「比叡山に一番近い温泉」に加え「日の出の見える温泉」もアピール。「ハブ温泉地」は立地が京都にも近く、ビジネスやスポーツ、家族旅行、社員旅行など様々なことに利用しやすい「ハブ」としての機能を果たす温泉地として提唱した。近江八景・浮御堂や日吉大社、京都市・清水寺、びわ湖バレイ・びわ湖テラス、彦根城、近江八幡・八幡堀へも行きやすい地の利もハブをうたうに適している。近年急増する京都を訪れる訪日外国人旅行者ももちろんターゲットだ。

おごと温泉

琵琶湖船上から望むおごと温泉。
背後には比良山地が横たわる
水と緑に恵まれた立地

そして今のおごと温泉が掲げるキーワードは「美泊三昧」。美肌、美食、美観という3つの「美」を体感できる地をアピールしている。

「美肌」はもちろん温泉。泉質は高アルカリ性単純温泉で神経痛や筋肉痛など様々な効能が挙げられ、古くから湯治の郷として親しまれてきた歴史を持つ。PH9・0で入浴すれば滑らかな肌触りになることが特徴の「美肌の湯」は女性から支持を集める。「美食」は近江牛や近江しゃも、野菜など地元の新鮮で豊富な栄養を持つ食材を使った料理を提供。「美観」は目の前に広がる雄大な琵琶湖と背景の比叡山・比良山地の水と緑の風景。これらを旅館ホテルをはじめ地域一体で売り出しているのだ。

取り組みを行う中、これまで40―55万人だった宿泊客は17年には過去最高の60万人を記録。成果は数字に表れ、入込客数100万人を目指して、今後も積極的な温泉地振興に取り組んでいく。

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