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清水寺で縁結び 女子旅・夫婦旅に(1)

心を清めて縁願う

昨年の出雲大社平成の大遷宮で空前の出雲ブームが起こった島根県出雲地方。安来市にも多くの観光客が訪れた。縁結びの国の東の玄関口に当たることから、出雲大社へ参拝する際の新しいルート、所作を提案している。

厄除け観音で知られる名刹、瑞光山清水寺。1400年あまりの歴史を持つ5万坪の境内には根本堂や三重塔をはじめ国重要文化財を複数所蔵する。県指定文化財で山陰地方唯一の総ケヤキ造りの多宝塔である三重塔は、全国でも珍しい三階まで上ることができ、中海や島根半島などを眺められる。宝蔵は多数の寺宝を収納し、平安初期の木造阿弥陀如来坐像などを拝観できる。

清水寺

山陰地方唯一の総ケヤキ造りの
清水寺三重塔

なかでも、本尊の十一面観世音菩薩立像(国重文)は「厄ばらいの観音様」として古くから崇められ、安来市を代表する観光スポットとして知名度が高い。そこで、安来市観光協会では「出雲の東の清水寺で心を清めてから(浄縁)、西の大社で良縁を祈願」する参拝方法とルートを提案。実際、近年は、若い女性参拝者の姿を境内で目にすることが増えているという。境内にそそり立つ何本もの千年杉はパワースポットとしても注目されているそうだ。

境内の宿(紅葉館、松琴館)に宿泊すると、毎朝行われる清水寺の朝のお勤めに参加できる。冬は7時から、夏は6時から根本堂で般若心経を唱える。所要時間は移動時間も含めて30―40分。料金は無料。

また、座禅体験は冬期を除く3―12月中旬の9時から16時ごろの間に行われている。所要時間は30分―1時間で、料金は1人1千円。同期間で、写経体験もできる。料金は1千円。いずれも団体の受け入れも可能だ。

清水寺

清水寺

清水寺では座禅や写経体験ができる

前記の境内の宿では精進料理を味わえる。肉や魚を一切使わない僧坊伝統の味は、見た目も芸術的。料金は2100円から、座禅体験をセットすることもできる。

参道では、名物の清水羊羹の店が並ぶ。各店とも丹精込めた自家製餡を使用し、ほどよい甘さが心を清めたばかりの口中が心地いい。一口サイズから販売しており、参拝の記念に味わいたい。

安来市観光協会では「厄は心の中にあるもの。座禅や写経によって気を静め心を洗うことで厄を払うことができます。都会の喧騒を忘れ、全身で癒しを体験してはいかがでしょうか」と清水寺の参拝を勧めている。

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