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湯原近くの「社地区」で平安時代の歴史を探訪

由緒ある史跡点在 地域の歴史を知る

湯原温泉からすぐ近くにある社地区は、平安時代中期の法典「延喜式」の神名帖にある美作国内十一社のうち八社が集中して存在。式内八社と呼ばれて現在に至っている。

同地区は奈良時代、「たたら製鉄」が盛んであったところで、史跡や製鉄後の屑を積んだ小山などが残る。多くの人手が必要で、常時300人から1千人が集団で作業を行っていたとされる。労働が過酷であったため、その療養として温泉利用が行われ、湯原温泉はそういった人たちの癒しの場になっていたといわれる。

湯原温泉

湯原温泉の町並み。
工夫はここで疲れを癒した

時の権力者・和気人麻呂の祖先が同地出身で、人麻呂は鉄の力で中央政権まで上り詰め、その「たたら」の管理を行うため式内八社を建てたという。「たたら製鉄」の時代模様は映画「もののけ姫」に詳しい。

当時の神社は現在の神社とは違い、「たたら製鉄」で生産された玉鋼を都に送り出す交通機関の手配や人足、馬、牛、米などの管理を行い、八社は役所的な重要な役割を果たした。現在も佐波良神社や形部神社、大御堂や山里の集落や山の風景などから当時の姿を思い描くことができる。

湯原温泉ではエコツアーなどで同地区の案内を行っているほか、「やしろ漫歩」として2―3時間の健康ウォーキングの利用を呼びかけている。

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