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にいがた中越を極める旅(1) 鯛茶漬けや呈茶体験で感じる"本物"

14/01/09

2014年春にデスティネーションキャンペーン(DC)、15年春には北陸新幹線開業を控えた新潟県。新幹線開業で近くなる関西圏からの誘客に力を入れている。新潟県旅館ホテル組合(野澤幸司理事長)は12月3―4日、関西の旅行会社やマスコミ関係者を招き「にいがたの中越を極める旅」を実施した。2回に分けて中越の旅をレポートしたい。

まさに「うまさぎっしり」

全国で5番目に広い新潟県は上越、中越、下越、佐渡の4地域に分かれる。中越はちょうど県の真ん中、新潟市や長岡市、魚沼地方などからなる。県内を代表する米どころであり、産業も盛ん。地域を縦断して新幹線、高速道が走り新潟の中心と言えるエリアだ。

はじめに訪れた柏崎市くじらなみ海岸の浪花屋夕凪亭で「柏崎鯛茶漬け」を食べた。関西では愛媛県宇和島市の鯛めしが有名だが、柏崎鯛茶漬けは第4回全国ご当地どんぶり選手権でグランプリを受賞し一気に全国区になった。浪花屋夕凪亭の佐藤秀則社長によると、柏崎は県内有数の鯛の水揚げ量を誇り、昔から食べられてきた。地元の食を前面に打ち出そうとプロジェクトを立ち上げ、どんぶり選手権には10年の第1回から参加。13年の第4回で念願のトップに。「2月から4月が一番美味しい。日本海の荒波に揉まれた鯛をご賞味ください」と佐藤さん。市内29店で1050円から鯛茶漬けを提供している。

同じ柏崎市にある木村茶道美術館は、故・木村重義翁が集めた古書画や茶器などを展示している。沢庵和尚のユニークな書や朝鮮・李朝の陶磁、人間国宝作の茶碗がずらりと並ぶ。ここの目玉は、展示品を使った茶道具でお茶を一服いただけること。人間国宝・田村耕一による「鉄絵丸紋茶碗」にたてた抹茶を厳かにいただいた。呈茶体験後、石黒信行館長に伺うと「著名な茶碗で、240から250万円はするでしょう」。800万円の茶碗でいただいた人もいた。

木村茶道美術館

展示品の茶碗を使って一服

石黒館長は「道具は使ってこそ、です。見て、触って本物を体感できることを大切にしています」という。14年は開館30周年で記念茶会を予定する。入館、体験料込みで1400円。お茶は一度に25席まで。団体バスでの来館には入れ替え制で対応する。なお3月末までの冬期は休館。

(富本一幸)

にいがた中越を極める旅(2) 宿の"元気"を感じるに続く

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